※日々の業務における疑問点の確認や情報のアップデートにご活用ください。
Q. 「エステ(エステティック)」ってどんなサービスですか?
A. 日本標準産業分類におけるエステティック業の定義として、「手技又は化粧品・機器等を用いて、人の皮膚を美化し、体型を整えるなどの指導又は施術を行う事業所をいう。」とされています。
Q. エステティックサロンを始めるのに資格は必要ですか?
A. エステティックサロンの開業にあたって、「これがないと絶対に開業できない」という国家資格は、現時点(2025年6月現在)ではありません。
なお、一定の知識・技術水準を満たすエステティシャンやサロンを日本エステティック機構(JEO)が認証する「エステティシャン試験制度認証」や「エステティックサロン認証」という制度があります。
認証を得ることで、プロフェッショナルとしての信頼性向上につながります。
▼エステティシャン試験制度認証はこちら
▼エステティックサロン認証はこちら
Q. エステティックサロンを運営するにあたって、関連する法律や規制にはどんなものがありますか?
A.お客様に対してと従業員に対してと、それぞれ主なものを以下にご紹介します。
●広告・表示に関する規制(お客様に対して)
薬機法: 化粧品や医薬部外品の効果効能を誇大に広告したり、医薬品的な効果を暗示する表現は絶対にNG。
景品表示法: 実際より良く見せる嘘の広告や、有利だと誤解させるような表示は禁止。ステルスマーケティング(ステマ)も違法。
医師法: 医師免許がないのに医療行為と誤認されるような表現はNG。特にHIFU(ハイフ)施術は医師法違反。
●労働関係の法律(従業員に対して)
労働基準法:労働時間、休憩、休日のルールを守る(残業代の支払いも含む)。最低賃金以上の賃金を支払う。年次有給休暇を与える。
最低賃金法: 地域ごとの最低賃金を必ず守る。
労災保険・雇用保険: 従業員を雇ったら原則加入が必要。
健康保険・厚生年金保険: 一定の条件を満たす場合は加入義務あり。
育児・介護休業法: 従業員の育児・介護休業の権利を保障する。
パートタイム・有期雇用労働法: パート・アルバイトなどの待遇を正社員と不合理に差別しない。
個人情報保護法: 従業員の個人情報も適切に管理する。
※こちらの記事もぜひ参考にしてください。
▼サロンオーナーが知っておきたい人事労務 【第1回】はこちら
Q. 補助金や助成金などサロン経営に活用できる制度はありますか?
A.エステティックサロンが申請しやすい可能性のある補助金として、以下のものが挙げられます。
●中小企業省力化投資補助金
中小企業の生産性向上と人手不足解消を目的に、省力化投資への取り組みを支援する補助金です。「カタログ注文型」「一般型」がありますが、「カタログ注文型」には美容ライト脱毛機器と美容トリートメント機器が掲載される見込みとなっています(2025年6月現在)。販売事業者を通して購入するシステムで手続きが比較的容易であるとされています。
●小規模事業者持続化補助金
小規模事業者が、販路開拓や生産性向上などに取り組む費用の一部を補助する制度です。
従業員数が5人以下のサロン(個人事業主を含む)が対象となります。
対象となる経費としては、チラシ作成、DM発送、ウェブサイト作成、ネット広告掲載
業務効率化のためのPOSシステム導入、新たなサービス導入のための備品購入など。
● IT導入補助金
中小企業・小規模事業者等が、業務効率化や売上アップのためにITツールを導入する費用の一部を補助する制度です。
中小企業・小規模事業者に該当するサロンが対象となります。
対象となる経費としては、顧客管理システム(予約管理、顧客情報管理など)の導入、オンライン決済システムの導入、ホームページ作成ソフトやクラウドサービスの導入など。
※情報収集の方法
上記でご紹介した補助金はすでに締切を過ぎているものもありますが、多くはまた次年度公募されます。
最新情報は以下のサイトなどで入手してください。
▼ミラサポplus「人気の補助金」はこちら
Q. 業界の最新の統計データや市場動向はどこで入手できますか?
A.
●政府・公的機関の統計サイト
e-Stat(政府統計の総合窓口): 日本のあらゆる政府統計を網羅的に検索・閲覧できます。
▼e-Stat(政府統計の総合窓口)はこちら
●民間調査会社・シンクタンク
市場調査会社やシンクタンクが、特定の業界や市場に関する調査レポートを販売しています。
矢野経済研究所 や ホットペッパービューティーアカデミー などの調査機関・情報サイトのレポートも役立ちます。
●新聞・雑誌・業界専門誌
経済新聞や業界専門誌などが、市場動向や統計データに関する記事を掲載していることがあります。
「エステティック・プレス」もぜひご活用ください。
Q. 業界団体への入会メリットはありますか?
A. 現時点では必須ではありませんが、業界団体への加入は、情報収集、問題発生時の連携、業界全体の発展といった点でメリットがあります。
団体の活動内容や提供されるサービスをよく確認して自分に合った団体に加入してください。
▼エステティック・プレス「業界リンク集」はこちら
Q. エステティックサロン向けの保険にはどのような種類がありますか?
A.
賠償責任保険:
お客様や第三者に損害を与えてしまった場合の賠償金をカバーします。(例:施術中の事故、店内の怪我など)
傷害保険:
施術者やお客様がケガをした場合に見舞金や治療費が支払われます。
財物保険:
サロンの建物や備品が火災や盗難などの被害に遭った場合に補償されます。
休業補償保険
事故でサロンが営業できなくなった場合の損失をカバーします。
万が一の事故やトラブルが起きた際に、高額な損害賠償や治療費などを自己負担せずに済むため、安心してサロンを運営できます。
専門の業者に相談して検討してください。