東京・上野。新幹線や多くの在来線が乗り入れ、ビジネスや観光で多くの人々が行きかうターミナル駅です。
駅から徒歩5分ほどの静かな一角にあるマンションの一室に「ホリスティックケアサロン Antelope(アンテロープ)」はあります。
心と身体、深層無意識に働きかけるフルオーダー式のパーソナルケアを行う女性専用サロンとして今年で丸12年。
驚くべきことに、これまで新規集客をしたことがなく、紹介だけでお客様がつながっているといいます。
オーナー兼セラピストとしてサロンを切り盛りする田中丸礼子さんにお話を伺いました。
「人を癒やすこと」に魅せられて
インテグレーター(統合自然療法士)、キネシオロジー(筋反射テスト)HSK健康相談員、アロマアドバイザー ホームヘルパー2級などの資格を取得し、日本ホリスティック医学協会会員、絆ベビー共同代表としても活動を行う田中丸さんですが、もともとは文系学部のご出身です。
最初の就職先は、健康や美容とはほとんど関わりのない芸術分野の事業を行う企業でした。
就職してまもなく趣味として「アートセラピー」を習いはじめます。これが田中丸さんの「人を癒やすこと」との出会いとなりました。
アートセラピーの世界が肌に合った田中丸さんは「臨床美術士」の資格を取得、休日を利用してデイサービスなどの施設を訪れて利用者にセラピーを行うようになりました。
その経験の中で気がついたのが、利用者の家族も介護やサポートで非常に疲れ切っているということでした。
ある日、利用者家族を元気づけようと何気なく肩にポンと手をおいたところ、「ああ、気持ちがいい!」と非常に喜ばれました。
田中丸さんは特にマッサージをしてあげようとして触ったわけではなかったので、少し意外な出来事でしたが、ほんの少し体に触れただけでこんなにも人が喜んでくれるのだということを感じた瞬間でもありました。
「疲れている方たちの身体を癒やす仕事に就きたい!」という明確な目標のできた田中丸さんはセラピストとしての道を突き進んでいくことになります。